あむあずトレパク公式絵寄せ問題から二次創作を考える 3日目
前二回の記事において二次創作はみな黒のゾーンにあると前置きしたうえで、どう活動していくのが望ましいのかを考えてみます。
コナンの場合、原作者様が自ら「愛のある二次創作はいい」というスタンスを取っています。個人的にこの発言だけに注目して小学館が同じ思惑を持っていると取るのは危険だと思いますが・・・それは脇に置いておくとして、では愛のある二次創作とはなんなのか?
私が思うにその土台となるのは下記の五項目になります。
- 原作を全て読む(ゲームならプレイする。一度以上クリア済みだとなお良し)
- アニメや映画を通しで見る
- 雑誌やコミックス、DVD、Blu-rayを購入する
- キャラクターグッズを購入する
- 二次創作を好まない一般のファンに迷惑になる行動をしない
この項目をさらにまとめると、
- 原作者様や公式サイドを応援する意味で少額でもお金を落とす努力をする
- 作品と作品を好きな人たちの評判を落とさない
の二点に絞られてきます。
先に挙げた五項目のクリアが基本として最上だと思いますが、最低限上から二つと最後の一つは意識して心がけていきたいところです。
漫画全巻は買えなくても今ならネットカフェやコミックレンタルで読めますし、その上で中古や電子版で買うという手もあります。アニメや映画はレンタルか公式の動画配信で見ればいいですし、キャラグッズはワンコイン程度で買えるものもたくさんあるので集めやすい方だと思います。
原作に親しむ方法は幾つも考えられると思うのでそれぞれにあったやり方を選べばいいでしょう。
二次創作の存在は法的に決して誉められないものです。
ですので、一般ファンの目に留まって不快に思われるようではいけません。一般ファンに限らず人目を避ける努力はしなくてはならないものと考えます。
公開する場所や媒体、方法はよく吟味するべきです。楽だからとTwitterにそのまま流す人が今はたくさんいますが、Twitterは二次創作専用SNSではありません。二次創作に親しんでいない人も使うものだときちんと覚えておきましょう。
愛ある二次創作の最低条件として考えたものが以下です。
- キャラクターの口調や言動は原作を基準にする
- キャラクターと原作の品性を貶めない範囲で楽しむ
- 注意書きや検索避けを徹底する
- 否定的な意見が来ても過剰反応せず相手に思いやりを持って対応する
- 自分が楽しければいいという考えに凝り固まらないようにする
- 公式サイドに迷惑がかからない活動内容か適宜振り返る
キャラクターの原型を留めていない場合はキャラ崩壊注意、死亡や生存に関わるようなら死ネタ注意、CPやシチュエーションについてタグや文言で前もって注意を入れるのは、もう配慮ではなく自衛だと思ってください。地雷を踏んだ踏まされたで毎回言い争いに発展して炎上するくらいなら検索避けをする方が遥かに有益です。見たい人は検索しますしツイートや投稿を遡りますから、見たくない人にいかに見せずにすむかを考えていくのがいいのではと思います。
今回のトレパク絵寄せの問題を起点にあむあず界隈が界隈ジャンル問わず非難の的になったのは、今年の映画公開にあわせて活動をはじめた同人初心者さんが多いCPなのも一因だったのではと考えています。
映画公開後、あむあずを発端に様々なトラブルが起きたのを見てきました。そのことごとくが暗黙の了解を無視した、あるいは他者への配慮を忘れた振る舞いをしたから起こったものです。今回取り上げた問題も元を正せば同じことが言えます。もろもろのトラブルから学習し見てみぬふりをするのでなく、今後は相互で注意喚起できる土壌が育てば何よりです。
愛ある二次創作とは、自分の欲望を前面に押し出した作品をいうのではないと思います。
キャラクターと原作への理解を徹底して深め、描写やセリフ回しをよくよく研究考察すること。自分にとって都合のよい曲解で終わらせずに常に最適解を求めて考え続け、そのキャラクターの真の幸福とは何かを模索し続けることではないでしょうか。
これは私のいち解釈にすぎませんが、このブログの内容が読んでくださった方に何がしかの変化や気づきをもたらせたら幸いです。